いよいよ発売される新型ブイコアプロを、発売前に打つことができました。
97インチは私が使っているラケットよりもフェイスが小さく、もともと硬い印象のあるVCORE Proがどんなラケットになっているのか非常に楽しにしていました。
ブイコアといえば、これまでは赤系や黒系のカラーでお馴染みでしたが、今作は緑と紫の魅惑的なデザインになっています。
それでは早速使い心地をレポートしていきます。
VCORE Proの評価
- 硬い打感でありながら、ラケットの“中”で打つ感覚を味わえる
- 左右だけでなく、高低のコントロールもしやすい
- しっかり振りぬくパワーヒッター向け
VCORE Pro100と比較して打感は硬めですが、同じようにボールの接地時間が長く感じられるのがいい意味で裏切られた感じでした。打感が硬いラケットはボールがすぐに飛んでいってしまいがちなため、ラケットで押し出すように打ったり、コースを変えたりするのが比較的難しいのですが、VCORE Pro97はそれらが容易に実現できるのがとても印象的です。
サイドに走らされたときの持ち上げるボールは、高さがでず浅くなったり、ラケットに乗せすぎて大きくなってしまうことも少なくないですが、「硬い打感+ボールを掴む」ことで安定してラリーできるのが非常にメリットだと感じました。
デメリットをあげると、ラケット自体が若干重くフェイスが小さいため操作性がそこまで良くない点です。どっしりと構えてハードヒットしていくまさにワウリンカのようなプレーヤーにおすすめのラケットだなという感じでした。オールラウンドにプレーする方や、初中級者の方にはVCORE Pro100の方がおすすめですね。
VCORE Pro97のもう少し詳しいレビューは後ほど各ショット毎の項目でまとめます。
VCORE Pro97の特徴
- フレーム側面厚の増加
- 強靭なしなりを生み出すFlex Conシステム
今作特徴の「ボールを掴む感覚」を実現するために、フレーム幅としなりが改良されています。
いくつかそのテクノロジーをご紹介します。
フレーム側面厚の増加
これまでのVCOREよりフレーム厚が増加しています。もともとVCOREは薄いラケットに分類されると思いますので、フレームが厚くなっても厚くなったなあという印象はありませんでした。VCORE Pro100が2mm厚くなったのに対して、今回のVCORE Pro97は1mmの増加ということで、変化の大きさは小さいですがそれにより97インチでも飛びを損ねずに高コントロールが実現できていると思います。
強靭なしなりを生み出すFlex Conシステム
フレームの中にあるカーボンチューブが2本構造になり、さらにカーボンの絡まりをより複雑にしたことでラケットのしなりが向上しているようです。強靭なしなりからのフレームの復元スピードがアップしたことで、ボールをより長くつかむ感覚を実現しているのですね。
スペック
ヘッドサイズ | 97inch² |
平均ウェイト | 310g |
バランスポイント | 310㎜ |
スイングウェイト | 315 |
グリップサイズ | 2,3 |
ストリングパターン | 16×19 |
推奨テンション | 45-52-60lbs |
ストローク
私の好みでもありますが、硬めの打感が今使っているラケットと似ており、非常に扱いやすかったなという印象です。しっかりスイングしてもコートにボールが収まりますし、威力を落とさず低いボールを持ち上げるのもそれほど難しくありませんでした。
特徴にもあげました「ボールを掴む感覚」によって、ストロークでは特にコースを変える場面のコントロールが冴えわたっていたなと感じます。クロスラリーからストレートに展開するとき。相手を追い出してオープンコートに攻めるとき。これらの場面で特にコントロール性能の高さを感じることができました。ボールがすぐに離れていくラケットだと、最初のインパクトで少しずれるとサイドアウトしてしまったりしますが、VCORE Pro97は面をしっかり作れればスイングの中でも調整できる感覚でした。VCORE Pro100同様にインパクトの精度が求められるラケットですね。
ボレー
少し重くて扱いにくいなぁという印象です。シングルスでは問題ありませんでしたが、ダブルスなどの早い突き球に反応する場面では難易度があがりますね。あとはラケットの性能で飛ばすボレーはあまり期待できないので、しっかり体重をのせて踏み込むボレーをするときには、ストローク同様の安定したコントロール性能を感じることができました。
ネットプレーが得意な方は、実際に試してみたほうがいいかもしれません。
サーブ
サーブもコントロールは非常によかったです。特にスライスサーブは回転・コントロール・伸びのどれもがよかったので、試合でよく使うサーブが扱いやすい点は非常に大きなメリットです。真ん中を外すとひっかかるようにネットすることがあり(程度は違えど、どのラケットでもありますが)しっかりとトスを高く上げる方はしっかりとポイントを見定める必要がありますね。ただ、アドサイドからのワイドフラットも非常によく、私は腕の内転だけで打つことを意識しているのですがその打ち方にとてもハマった感覚でした。
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まとめ:VCORE Pro97(ブイコア プロ97)の評価
- 硬い打感でありながら、ラケットの“中”で打つ感覚を味わえる
- 左右だけでなく、高低のコントロールもしやすい
- しっかり振りぬくパワーヒッター向け
厚くインパクトしてラケットを振りぬける中~上級者向けのラケットだと思います。特にショットのコントロールと走らされたときの安定感は抜群でした。ストロークで攻めていくのが好きな方や、ハードヒットが得意なプレーヤーにぴったりのラケットだと思いますし、ボールも重くなるのでベースラインからでも相手に脅威を与えられると感じました。
新しいVCORE Proぜひ試してみてください!それではまた。
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